卒業研究

子どもの興味・関心を引き出す図画工作・美術の題材研究―コラージュとアニメーションを中心にして―


目次

 

◆はじめに

1.研究テーマの説明、動機と目的

2.研究の方法

 

◆第Ⅰ部 「子どもの興味・関心を引き出す図画工作・美術の題材研究」の意欲付けについて

1.内発的動機づけの減退効果

(1)内発的動機づけの減退効果

(2)動機づけの認知理論

(3)学習性無力感と再帰属法

(4)外発から内発への移行 

(5)集団内での暗黙の方向づけ

2.学習動機の二要因モデル

(1)学習動機の分類と構造化

(2)二要因モデルから見た外発と内発

(3)学習動機の個人差と相関

(4)学習動機と学習方法

3.メタ認知と自己効力感

(1)メタ認知

(2)自己効力感

(主な引用文献)

①市川伸一『学ぶ意欲の心理学』PHP研究所,2001./②北尾倫彦『自己教育の心理学』有斐閣,1994. /③コトバンク ブリタニカ国際大百科事典https://kotobank.jp/word/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%BC-117668(最終確認日:2020年12月8日)

 

◆第Ⅱ部

コラージュの手法を取り入れた造形活動について

1.コラージュについて

2.エリック・カールからの考察

 (1)エリック・カールのコラージュ

 (2)エリック・カールの造形観

3.レオ・レオニからの考察

4.ディック・ブルーナからの考察

 (1)ディック・ブルーナのコラージュ

 (2)ディック・ブルーナに影響を与えた人物

5.アンリ・マティスからの考察

6.それぞれの特徴のまとめ

7.制作を通しての考察

 (1)エリック・カールを参考にした制作

 (2)レオ・レオニを参考にした制作

 (3)ディック・ブルーナを参考にした制作

 (4)アンリ・マティスを参考にした制作

8.制作を通してのまとめ

(主な引用文献)

①辻泰秀監修,渡邉美香著『造形教育の教材と授業づくり』日本文教出版,2012./②千足伸行『すぐわかる20世紀の美術 ―フォービスムからコンセプチュアルアートまで』東京美術,2008

 ③末永照和 監修,『増補新装[カラー版]20世紀の美術』美術出版社,2000. /④辻泰秀編著,堀祥子著『図画工作・基礎造形―美術教育の内容―』建帛社,2016. /⑤鉢呂 光恵「エリック・カールのコラージュ : 絵本における造形的特質」『藤女子大学紀要』第41号,第Ⅱ部,2003. file:///C:/Users/karlh/Downloads/KJ00004724400.pdf (最終確認日:2020年12月8日)

 

◆第Ⅲ部 子どもの興味・関心を引き出す図画工作・美術の題材研究の視点を踏まえた実践①

 小学校 2年生 「はさみのあーと」

1.U市立K小学校 教育実習概要

2.実践①「はさみのあーと」

⑴題材について

⑵実践内容

⑶事例分析

3.まとめ【参考資料・学習指導案】

(主な引用文献)

  ①日本児童美術研究会『日本文教出版 小学教科書 ずがこうさく 1・2 下 たのしいな おもしろいな 』日本文教出版,2017./②日本児童美術研究会『日本文教出版 小学教科書 ずがこうさく 1・2上 たのしいな おもしろいな』日本文教出版,2016./③北尾倫彦『自己教育の心理学』有斐閣,1994./④市川伸一『学ぶ意欲の心理学』PHP研究所,2001.

 

◆第Ⅳ部 子どもの興味・関心を引き出す図画工作・美術の題材研究の視点を踏まえた実践②

中学校 1年生「赤青アニメーション」

1.U市立K中学校 教育実習概要

2.実践②「赤青アニメーション」

⑴題材について

⑵実践内容

⑶事例分析

3.実践③

「赤青アニメーション(教職実践演習)」

4.まとめ【参考資料・学習指導案】

(主な引用文献)

①岩井俊雄『光のえんぴつ、時間のねんど』美術出版社、2009./②京都市立芸術大学美術教育研究会『美術資料』秀学社、2017. /③北尾倫彦『自己教育の心理学』有斐閣,1994.

 

◆おわりに 


◆ 研究目的・研究方法について

教育実習などの活動を通して子どもたちの意欲は子どもたちの興味・関心によって引き出すことができるということを実感した。このテーマのなかでの興味・関心というのは、「やってみたい、作ってみたい、表現してみたい」といったような意欲的に思う気持ちのことである。また、著者自身は、小学校教員を目指しており、小学校教育について特に深く学んでいる。その中でも特に図画工作科について興味がある。また、その子どもたちが中学校に進んだ時の内容を想定し、連続性を視野に入れたいと考えた。そこで小学校低学年から中学生までの子どもたちを対象に子どもたちの興味・関心を引き出すことができるような図画工作・美術の題材開発を行った。本研究は卒業論文として全部で第Ⅳ部まであるが、ここでは特に第Ⅱ部のコラージュについての研究を取り上げる。

 

◆  研究「コラージュ」

子どもたちの興味・関心を引き出す題材研究として「コラージュ」を中心とした研究を行った。

コラージュとは印刷された紙や凹凸などの質感のある紙などを切って台紙に貼る技法である。

このコラージュ制作は比較的簡単にイメージを表現できるので、イメージを表現するための技能が必要とされる絵画に比べると作品の制作が容易であり、制作者のアイディアや発想が直接作品として生かされる技法である。

♦絵本作家、画家を参考にした私の制作

①エリック・カールを参考にした私の制作     

 

 

 

 

 

 

制作過程

②レオ・レオニを参考にした私の制作  

制作過程

③アンリ・マティスを参考にした私の制作

④ディック・ブルーナを参考にした私の制作 

 

 

 

 

 

制作過程

考察

全体として、以上の4名の人物のコラージュ表現に関して共通している点は色が鮮やかであるということ、形を簡略化、単純化しているということ、作品を見る限り手でちぎったりハサミで切ったりして楽しく表現を行っているということなどが挙げられる。私も制作を行ってみて、技法や考え方によってコラージュの表現が変わるということに気がついた。私も楽しんでコラージュ制作を行ったが、楽しく制作する事で作品自体も楽しいものとなり、次も作ろうという意欲付けにもつながったように感じた。学校現場ではこのように楽しんで制作をするということを大切にしてコラージュの題材で授業づくりを行っていきたいと考える。